「イベントにおける電気の知識」
はじめに
これまで長年の現場経験を基に、地域のイベントやよさこい地方車を中心に、イベントを主催する人、出店する人、電気のことがよく分からないまま使っている人へ向け「イベント現場に必要な電気の知識」について書いていきます。書いている内容はすべてが正しいわけでなく、これを実行すれば事故も起こらず安全というものではありません。条件や環境の異なるイベントで知識の糸口として書きますので、あとはご自身で調べ、自分の責任で活用してください。
電気は便利ですが、とても危険なものです。取り扱いを誤れば一瞬で機器を破損させるに留まらず、怪我や火災、最悪の場合は人命を奪い、イベントを中止せざる得なくなります。そう言ったことにならない様に日頃から正しい知識を身に着け、安全に業務が遂行できるよう努めましょう。
ここに書かれていることが原因で招いたすべての損害やトラブルなど、何ひとつ責任は負えませんので、その点をご留意され、お役立ていただければと思います。
「これ間違ってるよ~」と、いう箇所の指摘や感想などがございましたら、下記に設置のフォームからお寄せいただければ嬉しいです。
商用電源とは
そもそも、商用電源(AC電源)の電圧は以下の様に規定されています。「電気事業法第三十八条においては、標準電圧100Vでは101V±6V、標準電圧200Vでは202V±20Vが維持すべき電圧範囲」、「周波数の値は、その者が供給する電気の標準周波数に等しい値とする。」として定められている。
日本国内向けのAC電源を使用する電気製品は、95Vから107V/50Hzから60Hzの範囲で正しく動作する製品が販売されているという事になります。海外の製品を日本国内で使用する場合は、トランスを用いて電圧を上げて使用します。最近はトランスを必要としない、ワールドワイド入力電圧に対応した製品も増えてきています。
(外部サイト)ワールドワイド電源とは
https://www.takasago-ss.co.jp/dictionary/dic/wwide.html
(外部サイト)世界の電圧とコンセントの形状
https://www.apex106.com/guide/henatu.html
電気の種類(AC100V)
電源には、広く一般に使われる「商用電源:正弦波・100V/200V・50Hz/60Hz」をはじめ、イベントなど仮設会場でよく使われる「発電機による電源」や「バッテリー式ポータブル電源」などがあり、また、波形の違いで「正弦波」、「矩形波(クケイハ)」、「修正正弦波」などがあります。
ホールや会館の壁にある一般的な形状のコンセントは「商用電源」ですが、舞台の明るさを変える特殊な「調光電源」と言われるものがあり、電気の位相を制御することで明るさを制御しています。調光電源では100%フルで送っても滑らかな正弦波にならず、一般的な電気製品には向かない品質の電気しか供給できないものもあります。最近はLED照明器具が増え、また改装等に伴い古くからの調光電源は無くなりつつあります。壁のコンセントから直接電気を取らない場合は、念のため会館の技術者に「パソコンなどを使っても大丈夫ですか?」と確認を取るようにしましょう。
発電機
・小型単相発電機は、レジャーや建築現場、小規模なイベント会場、防災用品として広く使われています。
・三相交流発電機は、建設現場や大規模なイベントでよく使われています。
・ガス発電機は、燃料にプロパンガスやカセットボンベを使用し防災用品として個人で所有する人も増えてきています。
ポータブル電源
バッテリー式のポータブル電源も性能が上がり、騒音もなく手軽に使えることからイベント現場で見かけることが増えてきました。電源から離れた場所にあるトイレの電灯など利用が増えています。
いずれもレンタルショップや建設機械のレンタル会社などから借りることができます。
インバーター回路は電源の電圧や周波数を制御するもので波形の違いによりいくつかのタイプがあります。
・正弦波インバーターは、パソコンなどに使用可能な高品質な電源なので精密機器でも安心して使え、家庭用のコンセントと同じように使えます。基本的に、すべての電気機器に使用することができますが、使用する機器の最大消費電力を考慮した容量のものを選ぶ必要があります。
・矩形波インバーターや修正正弦波インバーターは、正弦波のような滑らかな波形でないため、インバータ―式の蛍光やラジオに雑音が乗ったりするので注意が必要です。機器によっては一時的に使えたとしても故障する恐れがあるので注意してください。
・【注意】接続する機器(負荷)によっては、必ずしも、正弦波インバーター方式や価格の高い製品が最適であるとは言えない場合もあります。
インバーターとは(外部サイト)
https://eco-power.jp/beg02.html
発電機だけを準備すれば電気は使えるか
イベントでよく使われる、45KVAや25KVAの三相4線式発電機を、100V運転でフルに利用する場合は分電盤(コンセント盤)が必要となります。5KW程度以下の小型単相発電機では、コンセントから電気を取り出すことが前提になっておりますので分電盤などは必要ありません。
電気ドラム(電工ドラム)や延長コード
電線や接続コネクターには少なからず抵抗があるので、機器(負荷)を接続して電流を流すと電圧を降下させます。100Vの電気製品を正常に動作させるためには、動作中に100V前後ある必要があります。
何も接続していないコンセントの電圧(無負荷電圧)を測定したら、100Vを示していても、ホットプレート(100V1300W)などの機器を接続して動作させると電圧は降下します。
抵抗による電圧降下を少なくするには、消費電力は少なくするか、大きな電線で短く配線、更に接続箇所を少なくする必要があります。例えば、90mの距離を電気ドラム(30m)を3本つないで機器を接続してみたら、正常に動作しないことがあります。消費電力が小さいスマホの充電器なら殆ど問題はありませんが、ホットプレ ートなど、消費電力が大きな機器を使用すると、コンセント元で100Vであっても90m離れた場所では電圧が降下し80V以下となることがあります。
1本の延長コードに消費電力650Wの機器を1台接続するのと、2台接続するのでは後者は流れる電流が2倍になるので電圧降下も2倍になります。同じコンセントからでも其々に延長コードを使うことで電流を少なくし電圧降下を少なくすることができます。
降下した電圧は熱になります。そのため特に大量に電気を使用している場合、束ねた電線は高温になったり、抜けかけた接続部(プラグ・コンセント)は熱をもち火災の原因にもなります。
多用途に使う電気ドラムや延長コードは、コストカットせずしっかりした製品を選ぶことが大切です。
電気ドラムを巻いたままで使用するのはやめよう!
火災の原因となる危険な行為です。
画像検索結果:「電気ドラム火災」
わずか数メートル足らない箇所に、電気ドラムを必要な分だけ伸ばして使っているのをよく見かけます。スマホの充電器など低消費電力のものを少量使うならさほど問題がありませんが、これがホットプレート(1300W)を使うとなると話が変わってきます。電気を流すと接続部やコードは熱を持ちます。そのため巻かれたままの電気ドラムの内側のコードは熱の逃げ場がなく高熱になり最悪の場合は出火。コードの金属部分がショートしてブレーカーが落ちます。コードの被覆部が焦げる嫌な臭いで気づくこともあります。事故を防ぐには、巻かれたコードは全て伸ばして、風通しの良い場所で空気に触れる状態にし、定格を超えない範囲で使用することです。見た目が悪いからと伸ばしたコードを束ねると意味はなくなります。
「電気ドラムのコードはすべて伸ばして使う!」を徹底しましょう。
電気・電線の基礎
●電気の単位
V 電圧 単位:V(ボルト)
I 電流 単位:A(アンペア)
R 抵抗 単位:Ω(オーム)
P 電力 単位:W(ワット)
オームの法則 I=V/R V=IR R=V/I
電力の計算 P=VI
●イベントでよく使われる電線の種類
VVF(VA)屋内配線で一般的に利用されるケーブル
CV 引き込み線
IV
KIV
CT キャプタイヤコード
2PNCT
VCT ビニルキャプタイヤコード
VCFT
ソフトVCT
WCT 溶接用コード
他にも様々な種類があります。イベントの多くは仮設現場なので取り扱いが容易なケーブルが選ばれます。同じ電線でも2芯のものと12芯のものでは扱える電流が異なりますので注意してください。多心線になるほど電流は小さくなる。
電線の太さの選び方と規格換算表(外部サイト)
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/densen/
●ケーブルの許容電流(例)2PNCT
2.0mm2 2芯:27A 3芯:23A 8芯;17A
3.5mm2 2芯:39A 3芯:33A 8芯;25A
5.5mm2 2芯:51A 3芯:44A 8芯;33A
mm2(平方ミリメートル)
電線の許容電流(外部サイト)
https://densenkan.com/know/densen11-1.html
ケーブルの種類や芯線の数、使用環境などで許容電流は異なります。舞台照明などで広く用いられるC型(30A)コネクタやプラグは、5.5mm2の2PNCTを利用することが多いですが、3.5mm2を使っている会社もあります。コスト、長さ、重量、使用する最大電流などを考慮して決めているようです。C型(30A)のコネクタが付いているからといって30A使えるコードと考えるのは危険です。公共ホールなどの備品は殆ど例外なく30A使えると思います。距離が長くなる場合は出来るだけ大きなコードで接続箇所を少なく配線しましょう。
ケーブルとコードの違いは、絶縁電線に外装を施した安全性の高い保護層のある電線コードは、導体となる銅線に絶縁被覆を施した電線(ビニルコードなど)
電圧降下および電線断面積の算出式(外部サイト)
https://www.kk-mitsuboshi.co.jp/product/calc/
アース(接地)について
●アース(接地)を取る理由
アースを取る主な目的の一つが感電防止です。 電化製品が漏電した場合、漏れた電気にふれると感電してしまうので、どこかへ逃がす必要があります。 地面へ電気が流れるようにすれば、漏れた電気は電化製品にとどまらず、逃げていきます。簡単にいうと電気を地面に逃がす役割をするのがアース端子です。電化製品についている緑の線はアース線、必ずアース端子に接続しましょう。漏れた電気に直接触れると感電します。家電品でアースが必要なものは、水回りや湿気の多いところで使用するものや水そのものを使用する物です。冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機、ウォシュレットなどです。イベント現場では音響に乗るノイズを低減させるため等にアースを取る場合があります。
アース線の付け方は?アース端子の種類別に正しい方法を解説(外部サイト)
https://www.olive-hitomawashi.com/living/2020/02/post-2258.html
●アース端子が邪魔
アース付きプラグでアース部分が邪魔をして、コンセントに差さらず困ることがよくあります。3P-2P変換プラグがあればいいのですが、レンタル品などアース端子を切ったりして加工することができない場合は、延長コードを利用することで端子を切らずに接続することができます。本来であれば安全のためにアースを取る必要があります。あくまでも緊急避難としての対応になります。
イベントでよく使われる電気機器
綿菓子機 消費電力:1200W
ホットプレート 消費電力:1500W
カキ氷機 消費電力:200W
※氷が引っかかると大電流が流れるため専用電源にする方が良い。
冷凍冷蔵庫 消費電力:200W
炊飯ジャー 最大消費電力:1410W
※炊飯は建物など壁コンセントを利用してもらい。保温だけで利用してもらう。
※一時的にでも停電すると美味しく炊けなくなる。
焼きそば、たこ焼き、おでんなどはプロパンガスで利用するものが多い。
消費電力は目安としてください。
ブレーカーについて
▼ブレーカー(遮断器)が落ちる原因は
ブレーカーには電気量を制御する安全ブレーカーと、漏電を感知して遮断する漏電ブレーカー。両方の機能を持ち合わせたものなどがあります。安全ブレーカが落ちる原因は既定の電気量を超えた使い過ぎた(過負荷)場合です。配線がショート(短絡)しても落ちます。漏電ブレーカーが落ちる原因は、電気製品から電気が漏れ、地面に電気が流れた場合です。漏電によって起こることは感電など人的なものだけでなく火災の発生などもあります。
▼落ちたブレーカーを戻す方法は
落ちた原因を取り除いてから復帰します。そのままレバーを上げても戻ってくるので必ず一度下げてから上げてください。
●ブレーカーとコンセントは必ずしも1対1ではない
部屋などではコンセントは全て同じ回路と言うことがあります。電子レンジやエアコンなどは専用回路として配線されていることもあります。
●ブレーカーを分ける
小さな負荷が多数あるイベント現場では回路を分けることで安全性を高めます。同じ回路の場合、ある出店者の電気トラブルが原因で他の出店者にも停電などの影響が及ぶためです。
分電盤から電気を取る
電気工事士の資格をもってない人の作業は違法です。学校の体育館などでは分電盤から電気を取ることがよくあります。余っている予備のブレーカーから引き出す分には比較的容易で安全ですが、主幹の二次側からとなると慎重を極めます。
・分電盤の使用に当たっては、事前に施設管理者に許可をもらっておきましょう。
・単相3線式と思い込んで実は三相3線式(動力電源)だったりするので必ず事前にテスターで確認しておきましょう。
・ブレーカーの下側が二次側とは限らない
・ネジを締め過ぎて舐めた状態で放置する人もいます。
・舐めたねじの応急的な対策として長ネジとナットを使うことがあります。
・イベントが翌日に跨ぐ場合は、安心安全のために終了後に機器を分電盤から切り離すようにしましょう。
・イベント終了後の復帰はひとりで行わずに二人以上でダブルチェックしながら確実に行いましょう。後日、分電盤から出火というニュースは見たくないですよね。
発電機を利用する
▼45KVAの三相交流発電機で取り出せる最大電力は
三相交流発電機では単位にVA(皮相電力)を用います。イベントでよく使用する45KVAの場合、安全に安定して利用するために三つの相は同じ負荷(消費電力)となることが望ましく、バランスよく使ったとして最大45KVA×0.8(力率)= 36KVAとなります。更に安全を考慮して1相辺り最大8KVAから10KVAで利用する人が多いです。以上のことから、45KVAの三相交流発電機では24KVAから30KVA程となります。また、1相で12KVA、別の1相で2KVA、別の1相で0KVAというバランスの悪い使い方は不適切な扱いになります。発電機は余裕を持って使うことをお勧めします。
発電機の選定、設置・取り扱いについて(外部リンク)
https://www.taiyokenki.co.jp/rental/tidbits/post_11.html
▼三相交流発電機 三相4線式で100Vを使用する場合の注意
通常は三相3線の動力電源200V「U-V間、V-W間、W-U間」として用いる三相交流発電機をイベントでは三相4線式で100Vを取り出します。U-V-W-O端子の「U-O間」、「V-O間」、「W-O間」を100Vに調整します。機種によっては、その結果、100V端子やコンセントの電圧が90Vを切ってしまいます。コンセントを100Vにすると三相4線の端子間の電圧は120Vを超えます。三相4線式で使用する場合は他の端子は使わない様にしましょう。パネルの電圧計は173V前後で、U-V間やV-W間やW-U間は173Vになります。接続を誤ると確実に機器を壊す結果になりますので必ずテスターで確認しましょう。
▼三相交流発電機で100Vと200Vを同時に使用したい
最近の三相交流発電機は三相4線式 と単相3線式の切り替えスイッチがあるものがあり、100Vと200Vを同時に使えます。切り替えの無いものではトランスを用いて100Vを200Vに昇圧して使用します。
▼発電機の燃料
単相交流発電機:レジャーなどに使われる小型発電機は一般的にガソリンやカセットボンベです。
三相交流発電機:業務で使われる大型発電機は一般的に軽油です。
必ず確認してから給油するようにしましょう。
▼発電機のエアー抜き
最近の発電機はガス欠しても自動でエアー抜きを行ってくれるものもあります。発電機は始動するもののすぐに停止す場合や負荷を掛けると停止する場合はエアー抜きを行ってみましょう。発電機の扉を開けると説明書きがあったりします。
▼発電機の燃料は早めに補給
経験上、使い切ろうと考えるのは危険です。メンテがいき届いてない発電機の場合、燃料タンク内にゴミが残されています。最後まで使おうとするとゴミが引っ掛かり停止することがあります。半分を切ったら給油を心がけましょう。
▼発電機の設置場所と管理
騒音などの問題から隅へ追いやられる発電機ですが、イベントにおける発電機の役割は重要でトラブルが起きると最悪の場合は発電機の入れ替えを考える必要があります。そのため入れ替えできる位置に配置しましょう。トラックの荷台に載せたまま使用する場合など、イベント終了までトラックは動かさないからと開催中に移動できない場所に止めるのはやめた方がよいです。
操作パネルには鍵が掛かります。悪戯され電圧つまみをフルにされたらすべてが終わります。
燃料キャップは鍵の付いていないものが多いので悪戯で異物を混入されないように気を付けてください。
出店小間への給電方法
●イベント会場における電気の供給最近の出店コマは、スマホの充電から電灯、調理器具まで、電気は無くてはならないものになっています。時間や経費を節約するためにも、事前に各出店者に対して電気使用の有無や使用電力量を調査し、それに基づき電気の供給方法や会場レイアウトなど決めると良いでしょう。
基本のキ
・トラブル時に迅速に対応できる電気工事士の資格を持つ人材の確保
・ケーブルやコード等が歩行の妨げとならない会場のレイアウト
・発電機を使用する場合は、騒音や排気ガスの臭いなどを考慮
・主催者側で電気を用意する場合に使用容量を最大〇〇Wとを制限するか
・停電や落雷に伴う機器の損傷などの責任を明確に
・騒音など会場の環境を悪くさせる発電機の持ち込みを出店者に許可するか
★会場コンセントを利用する場合の事前調査コンセント口が複数あっても同じブレーカーに繋がっていることは普通にあります。一般的な建物では一つの安全ブレーカーは20A(最大2000w)ですので、ホットプレート(1300W)を2台同じ回路につなぐとブレーカーが落ちます。容量以下で安全に利用するためにもブレーカーとコンセントの関係を調べておく必要があります。既に使用してる機器が一時的にでも電気を止めることができない場合はブレーカーを入り切りしての回路確認は出来ません。また、UPSがないパソコンやタイマーなどでは、不用意に電気を落としてしまうと取り返しがつかない事態を招くので必ず確認してから行うようにしましょう。
・電気図面の有無・図面があっても増設などで変更となっている場合もあるので確認は必須です。
・イベント期間中にブレーカーを操作できる環境(施錠や入室など)にあるかも確認しておきましょう。
・同時にコンセントから小間までの配線経路を検討しましょう。
ここではいくつかのパターンに分けメリット・デメリットを示し説明していきたいと思います。
(1)主催者管理/発電機を使用する方法
・発電機配置の許可をもらう
・主催者は各出店者に対して事前に電気の使用について調査する
・電気使用量に応じてコマの位置を決める・発電機の近くに電気を大量に使うコマをまとめる
・エリアごとに発電機を用意すると配線の手間を減らすことができる
・メリット:追加やブレーカー落ちなどに柔軟に対応できる
・デメリット:予算と手間が掛かる
(2)主催者管理/建物のコンセントを利用する方法
・コンセントの使用許可をもらう
・分電盤の位置や施錠の確認・配線経路の承諾をもらう
・主催者は各出店者に対して事前に電気の使用について調査する
・コンセントの位置、回路、電気使用量に考慮してコマの位置を決める
・電気図面を元に使用するコンセントを指定する
・メリット:ブレーカー落ちなどに対応できる
・デメリット:長いコードが必要となり見た目に悪く通行を妨げる
規模にも寄りますがコマごとに1回路(ブレーカー)を割り当てることが難しい
図面が無い場合は事前に調査する必要がある
(3)出店者管理/各出店者がコンセントから自分たちで電気を引く方法
・小規模イベントにおすすめ
・メリット:主催者としては出店者任せにできる
・デメリット:同じ回路に複数の出店者が接続してブレーカーが落ちる可能性が大きい
ブレーカーの位置を出店者は知らないので復旧させるために主催者の手間が増える
ブレーカーが落ちた原因がわからないので同じことを繰り返す
配線経路などの整理の問題から歩行の妨げになることが多い
(4-1)出店者/自前で発電機やポータブル電源を持ち込む方法
・メリット:主催者は出店者任せにできる
電気配線の制約を受けない自由な会場レイアウトができる
・デメリット:発電機の場合は騒音や臭いで周辺環境が悪くなる
(4-2)車両からの電源を使う(日産リーフなど)
・コマと駐車スペースをセットで管理することになる
▼見た目は犠牲にし、主催者の手間を少なくして出店コマに電気を送る方法
・主催者は、発電機と分電盤(コンセント)、電気ドラム、ケーブルマットを用意する
・出来るだけ各コマごとにブレーカーを分ける
・出店者に必要な数に電気ドラムを貸し出す
・分電盤の指定のコンセントから出店者側で電気を引いてもらう
・通路を跨ぐ場合はその場所を指定してケーブルマットなどで養生する
・イベント終了後は電気ドラムを巻いて返却してもらう
・出店者に対して事前に電気の使用について調査しておくとトラブルへの迅速に対応できる
・電気の使用量と配線経路を考慮した会場
・発電機のレイアウトが重要
・メリット:時間と主催者側の手間を少なくできる
・デメリット:発電機や電気ドラム等を準備する費用がかかる
小型発電機(HONADA)
●発電機のエコスロットル
HONDAの発電機の説明書には以下の様にあります。エコスロットル(負荷連動エンジン回転制御) 使用機器の負荷に合わせてエンジン回転数を自動制御することができ、 実用域での低騒音、低燃費を実現。連続運転時間が大幅に向上します。騒音・燃費・運転時間の大幅向上に有効とあります。
弊社ではエコスロットルはOFFで使用するようにしています。昔の話ですが、とあるメーカーの発電機で音響と照明で共有したところ、電圧が安定せずに挙句は過電圧でランプがすべて切れるということがありました。20年以上前の事なので今は性能のよい制御回路が組まれていると思いますがそれ以降トラウマになっています。
●HONDAなどの小型単相発電機の燃料コックにある(つまみ)スイッチは
ガソリンは満タン入っているのに発電機が停止する。燃料が入っていることを燃料キャップを開けて確認、その後キャップを閉めてエンジンスタート、掛かったーと喜ぶも数分もしないうちに停止これは燃料タンク内の圧が抜けないためキャブレターに燃料が供給されずに起こるものです。燃料キャップの上にあるつまみを回すことでタンク内に空気が送り込まれます。キャップが汚れている場合はON/OFFの表示が見えにくいので注意してください。
延長コードと電気ドラム
●延長コード
3m以内であれば市販のタップコードが便利です。10m以上で、かつ接続口が4つ以上となると市販品よりも材料を購入して作ることをお勧めします。ケーブルは、(富士電線 ソフトVCTF 2×2芯 ソフトVCTFプラス 耐熱)、コネクタは(WH2164KB)、プラグは(WH4015B)、圧着端子は2-3.5S、圧着工具は(ロブテックス(エビ) AK2MA)。ケーブルを束ねるのに便利なリップタイ(RIP-TIE)は少々値段が高めですが繰り返し使うのは便利で時間も短縮できるためお勧めです。マイクコードではオス側へ(マイクにメスコネクタを接続するため)、照明コードではメス側にリップタイをつける場合が多い。10mは6インチ、20mは9インチ、30mは14インチ、長いのでカットして使っています。
●色で識別
一目で長さが分かるように色と文字で表示。テプラと収縮チューブを利用します。折角なので長さで色を変えると〇色のテープを貼ったコードを持ってきてとお願いするにも簡単です。
4色までなら、(赤)、(青)、(黄)、(緑)を使います。色が判別しやすく入手も簡単が理由です。2色なら(赤)と(青)を使います。なぜ(赤)から始まるかと言うと、目につく色、非常ボタンなどの色で優先順位が高いからです。
他にも電気で使われる抵抗のカラーコード、1番から(茶)、(赤)、(橙)、(黄)、(緑)、(青)、(紫)、(灰)、(白)、最後の0番が(黒)なども識別に利用しやすい方法です。長さの表示として、コネクタから(茶)(緑)とテープを巻くと、「15」、1.5mか15mか150mかは見た目にも判別できます。ただ難点として暗い場所では(茶)(赤)(橙)など見分けがつきにくいく、他にも(橙)や(紫)のビニルテープが容易に入手し難いという問題もあります。
何らかの規則性を持って色を決めると外部の人には伝えやすくコードの間違いなどを防ぐことができます。
●電気ドラムは、撤去の際に誰でも綺麗に巻くことが出来るので便利ですが、利用シーンによってはドラムの見た目が気になることがあります。また黄色カゴなどで運ぶ場合は、写真の様に2個しか収納できず上に飛び出るため重ねるにも不便だったりします。
●延長コード製作の依頼や相談は「お問い合わせフォーム」からお願いします。工賃の目安:1本1,100円 10本から。
( ..)φメモメモ 20221211
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